イースター2011 “ムラサキウサギの親友”

「頼む…。何とかしてくれ…。」

やれやれ。またその話か。薄暗がりからすすり泣きとともに聞こえる声を聞いて、誇り高きイースター・バニーのムラサキ・シキブは身づくろいをしながらため息をついた。

「わが友エドワード。隠者としてすすんで世をしのぶ身となったあなたが、なぜにそこまで自らの肉体に執着するのです?肉体など仮の宿。この世の真理に精通したあなたなら、とっくにご存知だと思っていましたよ。」

そりゃあ、あたしだって自分が茶色い普通の野ウサギだったらと何度も思ったわよ。ムラサキ・シキブはつややかな紫色の毛におおわれた自分の手の甲を見つめながらもう一度ため息をついた。
けれど彼女は忙しかった。毎年、毎年、彼女は子を産み落とした。あれは何年か前の冬のこと。ブリタニアの血気にはやる若者たちが、幸運を呼ぶとうわさされた紫色のウサギたちをこぞって捕獲していた時にも、彼女は穴ぐらで子を産み落とした。誰に教えられたわけでもなく、ウサギたちはこうして命をつないで来たのだ。

「人間などウサギにくらべればはるかに長生きだと言うのに。何を血迷ったか!ちょっと顔がキレイなだけの、あんなはすっぱな魔女のレシピをうのみにするなんて!」

そのとき、地上からもれるひと筋の光のなかに、世をしのぶ男の姿がほの白く浮かび上がった。白骨化しながら生きながらえるその男は、わずかな光源にすらおびえるようにして、さらに部屋の奥へとひっこんでしまった。そしてもはや肉体を持たない彼の体からは、ひゅーひゅーと空気がもれるような嗚咽しか聞こえてこないのであった。
これが「不老不死」にとりつかれた男の末路なのだろうか。ムラサキ・シキブは彼女が寝床にしている暖かな藁のしかれた部屋のすみに身を寄せると、油断なくあたりを見回してから耳を背中にぴったりとつけて眼を閉じた。ムラサキ・シキブはまどろみながら、あの日の出来事を思い出していた。

幼いころ両親に死別し、人一倍「死」に敏感なうえ、病弱でもあったエドワードが、命や若さへの執着を、年を重ねるごとに大きくして行ったのは、よもや自然の成り行きであったかも知れない。やがて寝食を忘れてその研究に没頭するようになった彼の目は落ちくぼみ、柔らかな栗色の髪の毛には白いものが混じるようになった。
あれは忘れもしない、ある嵐の晩のこと。さる高名な魔法使いの弟子だと名乗る、黒いメイジ帽子に黒いぴったりとしたワンピースを身に付けた、やたらに肉感的なブロンドの魔女がたずねて来たのだった。

「あなたがエドワードさまでいらっしゃいます?」

真っ赤な口紅を塗ったぽってりとした唇を、これみよがしに舌でちろちろ舐めなから、若い魔法使いの女は妖艶にほほ笑んだ。いやな女だわ。ムラサキ・シキブはぎろりと女をにらみつけた。女はそんなムラサキ・シキブを意に介した様子もなく、つんとすました様子でエドワードがぎこちなくすすめる椅子に腰を下ろした。エドワードとテーブルをはさんで向かい合うと、女はおもむろに切り出した。

「実は今日はエドワードさまに耳よりなお話を持って来ましたの。」

女はワンピースの胸元からこぼれんばかりの胸をエドワードの鼻先につきつけるようにしてテーブルの上に身を乗り出し、わざとらしく声をひそめて言った。

「不老不死のお薬を研究されているとお聞きしまして…。」

「いやはや…。そ、その通りですが、お恥ずかしいことにまださっぱり糸口が…。その…。つかめないでいるのです。」

エドワードは見るからに落ち着かない様子で、手元にあった台ふきんで額の汗をぬぐっている始末だった。この年になるまでろくに女性と接したこともないエドワードの様子を、ムラサキ・シキブははらはらしながら見守っていた。女はふたたびにっこりとほほ笑むと、信じられないことを口にした。

「ご心配にはおよびませんわ!実は、わたくしその薬のレシピを持っておりますの…。何を隠そうわたくしはもう100年以上生きておりますのよ。自分が一番若く、美しかったあの頃のままで!」

女はエドワードの驚嘆した様子を確認して満足気に頷くと、たたみかけるように歯の浮くような言葉を並べたてた。

「エドワードさまのおうわさはかねてよりお聞きしておりましたのよ…。大変優れた魔術師であり、錬金術師であり、カバラの達人であり…。いいえ、この世のすべてに精通していらっしゃる…。」

女はさらに続けた。

「わたくし…。その…。恥ずかしいのですけれど、ずっとエドワードさまにあこがれていましたのよ。このレシピはわたくしの師である祖母から受け継いだ門外不出のレシピなのですけれど…。こっそりエドワードさまにだけお教えしますわ。そうすればわたくしたち、ずっといっしょにいられますものね?でも…。」

女は上目遣いにエドワードを見つめると、さらに鼻にかかった声でこう付け加えた。

「あいにくただというわけには行きませんのよ…?」

その瞬間のエドワードを値踏みするような女の表情を、ムラサキ・シキブは見逃さなかった。
女は今までのエドワードの蓄えがほぼ、なくなってしまうような法外な値段をふっかけて来たが、ムラサキ・シキブの制止もむなしく、エドワードは顔を真っ赤にしながら、ふるえる手で小切手にサインをしてしまったのだ。
スリスの舌にワイバーンの革。女に言われて一心不乱にエドワードが書き写すその材料は、薬の材料としてはありふれたものだった。

「ブラックロックの粉末。」

えっ?ムラサキ・シキブはその長い耳をそばだたせ、眼を大きく見開いて女を見た。紫色のウサギという類まれな存在ゆえに、人目を避けた生活を送ってはいるが、世の中の事情にそう疎くはないつもりだ。それがどんなに危険なものか、この女はわかっているのだろうか?
一気に話し終えると、女は名残惜しそうなエドワードをふり払うように、そそくさと出口に向かい、一向にやまない嵐のなかをまるで頓着する様子もなく出て行った。ムラサキ・シキブはしばらくの間、その正体を見極めようと後ろ姿を窓から見送っていたが、やがてあきらめてその場を離れた。
ほどなくして部屋の中にはすえたような臭いが充満しはじめた。すさまじい雷鳴があたり一面を白昼のように浮かび上がらせたそのとき、フラスコに入った緑色の液体を、今にものどに流し込もうとするエドワードの姿がムラサキ・シキブの目に入った。えもいわれぬ恐怖を感じてムラサキ・シキブはありったけの声をふりしぼって止めた。
けれど時はすでに遅かった。

閉じた瞼の裏に浮かんだ、あの日の忌まわしい光景をふりはらうように、ムラサキ・シキブは思わず叫んでいた。

「エドワード!わたしは紫色のウサギです。地上に姿を現わせば、たちまち捕まえられてしまうかも知れないのですよ?それはおわかりですね?」

けれど彼女をかくまい、ともに世をしのんでつつましやかながらも楽しい日々をともに過ごした親友から、思いやりに満ちた答えが返って来ることはついぞなかった。

「よろしいでしょう。エドワード。」

意を決したようにムラサキ・シキブは言った。

「わたしが現われたと聞けば、きっと腕に覚えのある者たちが、大挙してこのライキュームにやって来るでしょう。わたしが彼らを誘導します。あとはあなたが彼らに頼んでみることです。」

大丈夫。きっとうまく行くわ。穴に落とせばしめたもの。彼らはきっとエドワードに話しかけてくれるはず。

あなたが「隠者」のエドワードですか?と。

※イースターは復活祭とも言われ、イエス・キリストの復活を祝う日です。
イエス・キリストは、十字架につけられて死んでから、三日目に復活したと言われています。
イースター・エッグはひよこが卵の殻を破って出てくるように、キリストが死という殻を破って
よみがえったことを象徴しています。

クリエイティブ・コンテスト “Player Talent Hightlight” のお知らせ

ウルティマ・オンラインはプレーヤーの皆さんとともにあることを誇りに思います。
そして、わたしたちはあなた方が非常に有望で創造的な才能にあふれていることを知っています。
この度、わたしたちはプレーヤーの皆さんからお寄せいただいた才能の数々を、
www.uoherald.comにおいて発表することをここに宣言いたします!
6月にわたしたちはあなた方の得意分野であるイラスト、スケッチ、ベクターアート、デジタルアート、
絵画などを、ハイライトすることになるでしょう。下記の規定に沿ってご応募いただいた作品は、
UOHeraldウェブサイトのギャラリーに展示されます。さあ、絵筆とペンを出して、タブレットや
キャンバスの埃をはらって!あなたのイマジネーションを存分にはばたかせてください!

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◆応募規定◆
1. 応募作品は電子メールに添付のうえ、あなたのメインシャードのEMまでお送りください。
(日本シャードの皆さまは、YamatoSakuraのEMまで作品をお寄せください!)
2. 応募の締め切りは6月30日(木)11:59pm (日本時間)までとなっております。
3. 応募作品はウルティマ・オンラインに関連した題材を扱っていること。
あなたの作品の主題について簡単な説明を付記してください。
4. 応募作品は必ずこちらから連絡が取れる、有効なメールアドレスからお送りください。
5. 応募作品はウルティマ・オンライン用EAオンライン利用規約に違反していないこと。
6. 応募作品にはあなたがご自身の作品として認識させたいお名前を添えてください。

ドーン女王と夫オルスの墓碑銘の原案

桜の皆様こんにちは

先に募集したドーン女王と夫オルスの墓碑銘の原案です。

◆1番
【ドーン女王】
自分の徳に不安を感じたら思い出せ、彼女の言葉を、彼女の行為を。
彼女は信じている、祖父の言った言葉を。
「大いなる悪が降り立つ場所には、大いなる徳が芽生えると 」
その思いを受け継ぐ我等は願う、彼女の新たな旅路が幸福であることを。
女王でもなく、ロイヤルナイトでもない、オルスの妻ドーン、此処に眠る。

【オルス】
幾多もの功績を挙げたドーンを支え、愛を与え続けた男。
ドーンが慣れない国政に追われ、擦り切れた心を癒した男。
彼女との新たな旅路も、彼女を支え、幸福にしてくれるだろう。
優しくて、善意に満ちた人、ドーンの夫オルス、此処に眠る。

【作者コメント】
本当はシャドーロードとの対決時の
「ブリタニアよ!」
「今日、私たちは勝利するのです! 八徳の名のもとに!」
「我々は、王国のために命を捨てるのか!」
「違う! 王国の自由を取り戻し、生きるのだ!」
をねじ込みたかったですが、無理でした!!
しかたなくブラックソン討伐時のスピーチで言った
祖父からの教えにしました

◆2番
【ドーン女王】
心優しき勇敢な女王ドーン
プリタニアに深く名を刻み
ひとりの女性として
故郷の地に眠る

◆3番
【ドーン女王】
「一組の夫婦かつて在り
妻、ドーン
愛深きゆえにここに眠る」

【オルス】
「一組の夫婦かつて在り
夫、オルス
彼の罪深き行いは、
より深き愛によって購われたり」

◆4番
【ドーン女王】
春に農家の娘として生まれ
夏に八徳の戦士として育ち
秋に女王として大地に希望をもたらし
冬に妻として愛を貫いた
愛情深き妻ドーンここに眠る。

【オルス】
朝に慈悲の心を持って生まれ
昼に武勇をもって戦い
夕に誠実さをもって畑を耕し
夜に献身をもって妻に尽した
愛情深き夫オルスここに眠る。

【作者コメント】
個人的にこのふたりは、他シャードのような『女王とその夫』ではなく
桜では『愛しあった夫婦』として葬ってあげたいと思います。

◆5番
【ドーン女王】
「民として生まれ
戦士として生き
英雄として討ち
王として立ち
女として死んだドーン ここに眠る」
 
【オルス】
「ユーの農夫オルス ここに眠る
彼は『女王の夫』ではない
彼の愛する人が女王になったのである」

◆6番
【ドーン女王】
オルスの妻にして、ブリタニアの女王。
旦那との夫婦喧嘩を皮切りに、ブラックソーンからカスカ、
ベイン選民との戦いまで生涯戦い続ける。
牛魔王に操られた夫オルスに攻撃されるが
反撃も避けようともせずに、全て受け止め息絶える。

【オルス】
ドーン女王の夫。
生涯を通して、妻に頭があがらないが最後に一矢報いる。
牛魔王に操られ、女王を攻撃するが、女王がその攻撃を
避けようともしないことから女王の愛の深さがわかる。
女王殺害後に後を追って自ら命を絶った。

◆7番
【ドーン女王とオルス】
「ブリタニアに命を捧げ、ブリタニアの民を愛した
敬愛なる女戦士とその忠実なる夫
愛するユーの大地に抱かれここに眠る
我らブリタニアの民は 永久に彼女に忠誠を誓う」

★★墓碑銘の協議に参加してくださる皆様へ★★
作者様方より共同考案のご許可を頂いておりますので、これらの案の好きなところ・気になるところなどを
予め考えて置いてくださる様、お願いいたします。
当日イベントに参加できない方用にメールでもご意見を受け付けてます(4/16(土)20時まで)。

より良い墓碑銘が決まる事を祈って
皆様よろしくお願いいたします。

Meet&Greet開催のお知らせ

桜の皆様こんにちは

延期になっていたMeet&Greet(EMとプレイヤーの意見交換会)を開催します。
今回のメインの議題は「ドーン女王&夫オルスの墓碑銘ついて」です。
こちらの募集にご応募くださった方の原案を元に話し合いを行う予定です。

◆当日、ドーン女王と夫オルスのお墓に供えるお花(無記名の物に限る)も募集します。
◆今回のイベントで特別なアイテムの配布はございません。
よろしくお願いいたします。

日時 4月16日(土) 21時~
場所 EMホール トラメル、ニュジェルムの東側にあります。六分儀座標: 37o 32′N, 172o 32′E

お雪の宝物

「あれは何年前じゃったかのう…」
長老は網の手入れをしながら、独り言をつぶやいた。
「そうじゃ、あれは確かトクノの秘宝の時じゃ。」
「何の話? おじいちゃん」
作業を手伝っていた孫娘のお雪が尋ねた。
トクノの秘宝を求めて島のいたる所に冒険者がつめかけたのはもう随分前の話だ。
「昔、この地に宝物が隠されていたのが分かってな、冒険者が沢山来たんじゃ。
わしはもうその頃には隠居の身じゃったから宝探しはせなんだが…一夜の宿にとこの家に泊まった者も多かったんじゃよ」
「こんな寂れた所に沢山の人が来たなんて、なんだか信じられないわ」
「彼らは徳之島中のモンスターを虐殺していった。鬼も…雪女も…ありとあらゆるもの全部じゃ…宝を持っていたからな」
「宝ってそんなに良いものだったの?いくらモンスターだからって、なんだか気の毒ね」
「昔の話、じゃよ…それはそうと、もう夜も遅いようじゃ。先におやすみ」
「はぁい、おじいちゃんもあまり遅くまで無理しないでね!もう年なんだから」
「…年は余計じゃ…」

部屋を出るお雪の後姿を目で追いながら、長老は昔を思い出していた。
あの吹雪の晩に訪ねてきた親子を、青白い顔をした母親と小さな女の子の事を。
母親は言っていた。
「秘宝騒ぎで私たちの村にも人が沢山押し寄せ、村はひどく荒れてしまいました。何の罪も無い小さな子供を守りたい一心でここまで逃げてきたのです。どうかお願いします。ここに置いてください…」
「…その様な事情ならば遠慮はいらぬ。何、今はちょっとバタバタしているが、年寄りの一人暮らしじゃ。好きなだけここに留まるが良い」
「…ありがとうございます…うう…」母親は泣きながら何度も頭を下げていた。
「どれどれ、おお可愛い子じゃな」長老は泣いている母親の側にいる女の子を安心させようと優しく語りかけた。女の子は物怖じもせずに長老を見つめていた。
「…はげ!!」満面の笑みとともに女の子は言った。
「こ、これっお雪っ!!なんと言うことを…謝りなさい」
「禿げではない面長なのじゃ!」苦笑しながら長老も言い返した。
「おもなが?」「そうじゃ」「おもなが―」にこにこしながらおでこを叩いていたあの子が今はこんなに大きくなって…。
その年の春が来たころ、母親は姿を消してしまった。以来ずっと二人で一緒に暮らしている。
「…こんな吹雪の晩じゃったな…あれから何度か春が来たが、お雪はまだここにいる。ずっとこのままならば良いのじゃが…」
手入れの終わった網を壁に掛けながら長老はまた独り言をつぶやいていた。

その日の深夜、吹雪がどんどん強くなって二人の家を襲った。
雪嵐が家中を駆け巡り、真っ白くなった部屋に白い大きな魔物が現れた。
「おじいちゃんっ!おじいちゃん!」お雪が吃驚して自分の部屋から飛び出してきた。
その瞬間、魔物はお雪を抱きかかえると「あの娘だな!!返してもらうぞ!」と叫んだ。
「ま、待て!!お前は何者じゃ!! お雪を離せ!! お雪ーーーっっ!!」
長老は必死に叫んだがその声も虚しく魔物はお雪を連れ去ってしまった。
「な、なんと言う事じゃ…!! だがわしは諦めんぞ… きっとお前を探し出してみせる…」
びしょ濡れになった体を恐怖と怒りで震わせながら長老は決意していた。

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ジャム「…とまあ、長老の話はこんな感じだ」
猫又「要するに人探しですか?」
ジャム「厳密に言うと人じゃないかもしれないがな。まあお前もそんな感じだし別にいいだろ?」
猫又「ジャムさんの持ってくる話っていつもなんか変わった人の話ですねぇ…」
チェリー「類は友を呼ぶって言うしね(笑)」
ジャム「お前ら他人事みたいに言っているけど、その言葉の意味を良く考えてみろ」
猫又&チェリー 「「!!!」」
ジャム「納得したところでいつもの様に桜の皆さんに頼んでこいや」
猫又「はい(汁)」

というわけで!!

【日  時】 4月3日(日曜日)21時~ ※計画停電の影響により若干変更される場合があります
【集合場所】 桜EMホール(六分儀座標: 37o 32′N, 172o 32′E) ※ブリ1銀前に直通ゲートがあります。
【備  考】
※戦闘準備をして来て下さい。
※貴重品の持ち込みは各自の判断にお任せします。
※チャット(#EM-Event)にお入りください。