【イベント】Reunion ~ part 4

真っ暗闇の中、たたずむ男の幽霊は今にも消えそうな気配を漂わせていた。

「待って!アメデオ……!」

幸は彼に向かって叫び続けたが、声にならない声が唇から漏れるばかりであった。

「まだ消えちゃ駄目だよ!ブルードラゴンはどうするの!?」

幸が強く心の中で叫んだ瞬間、彼女はふいに現実世界に引き戻された。心配そうに彼女の顔を覗きこむターコイスドラゴンの顔がすぐ近くにあったので幸は思わず目を丸くしてしまった。

「眠りながらうなされていたぞ? 大丈夫か?」

ターコイスドラゴンは器用に翼を動かすと幸の額から流れる汗をぬぐった。

「夢??ブルードラゴンはどこ?」

「彼なら今はエミリオのところへ出かけているはずだが?」

「大変、すぐに知らせに行かなくっちゃ!」

幸は素早く身支度を整えると、ルーンブックをめくりブリテインへとリコールを唱えた。

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日時: 9月18日(日)22時開始
集合場所:ブリテイン芸術ギルド前(六分儀座標:4o 2’S, 8o 30’E Trammel)
※二ジェルムEMホールより集合場所までゲートを設置予定です。
ニジェルムEMホールへはブリ第1銀行南側のゲートをご利用ください。

注意事項:
◆ イベントチャットチャンネルにお入りください。
  チャンネル名は JapanEMevent(#なし)です。
◆ 当日は戦闘準備のうえ、お越しください。
◆ なるべく貴重品は持ち込まないよう、お願いいたします。
◆ 以下に該当の場合、あるいはEMが問題ありと判断した場合はコールのうえ、
 イベント中止の措置を取らせていただく場合があります。
  - イベント進行の妨害、かく乱行為。
  - EM、あるいはほかのプレーヤーに対する侮辱的発言、またはそれに準ずる行為。
◆ 皆さんのイベントです。マナーを守って楽しく参加しましょう

【イベント】Reunion ~ part 3

「おいちい」
「ちょうだい」
「ええ~?まだ食べるの?」

幸がブルードラゴンの幼生の世話を始めて一月あまりが経っていた。

「どうしよう、もう空っぽだよ」

パックパックいっぱいに詰め込んであった鉱石や宝石がまるで銀行前のゴミ箱にでも吸い込まれたかのように全てドラゴンの腹の中へと消えていったのを見て幸は途方に暮れた。それなのに無邪気に追加を要求してくるドラゴンはすっかりと餌をくれる幸に懐いたようで、彼女の足元をちょこまかと歩き回っている。

「ぴぃぴぃ」
「しょうがないなぁ、また鉱山へ行ってこなくちゃ」

その様子を横で見ていた幽霊のアメデオが飽きれた口調で言った。

「ブリタニア中の鉱山を食べつくすんじゃないか?こいつ」
「ええっまさか? それにしてもアメデオが鉱山の場所をいろいろ教えてくれたから助かったよ、ありがとうね」
「フン……お前は掘り師としては素人だしな。でもこれは貸しだぜ、いつかちゃんと返せよ?」
「う、うん」

先月の冒険でイルシェナーの奥地にあったプレナイト鉱山を訪れて以来、アメデオは少し毒気が薄れたような気がする、これがエメラルドドラゴンが言っていた宝石の効果なのかしらと幸は思った。

「そんなに食うクセして、ちっとも大きくならないよな!!」
「元気はあるみたいだけれど……ターコイスドラゴンが調べるって言っていたこの子を大きくする方法ってまだ分からないのかなぁ?」
「このままじゃお前、一生そいつの餌係りだぜ?」

そういうとアメデオはそっぽを向いて黙ってしまった。

「もしかして、心配してくれているのかしら……?」

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日時: 8月21日(日)22時開始
集合場所:ブリテイン芸術ギルド前(六分儀座標:4o 2’S, 8o 30’E Trammel)
※二ジェルムEMホールより集合場所までゲートを設置予定です。
ニジェルムEMホールへはブリ第1銀行南側のゲートをご利用ください。

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【イベント】Reunion ~ part 2

「この1ヵ月間、変わりはないようだな?」

ターコイスドラゴンは幸とアメデオの幽霊を見つめつつ安堵とも諦めとも取れるような深いため息をついた。

「その石を寄こせ!」
「駄目だって言ってるでしょ!しつこいなぁ」

一月ほど前、ブルードラゴンの魂の欠片であるラピスラズリが発見されてから、それを護るべく世話係となった幸と彼女が自身の巣に訪れるたびにしつこく話しかけてくるこの奇妙な幽霊とのやり取りにはターコイスドラゴンもいい加減うんざりしていたところだった。
「まったくおちおち寝ていられやしない」

「だいたい幽霊の癖に、いまさらこの石をどうしようって言うのよ?」
「それは俺のじじいが持っていた物なんだから孫の俺に権利がある!当然だろう!」
「残念でした!これはヴィットーリオさんがターコイスドラゴンに預けた物ですよーだ!」
「なにぃ!生意気な小娘め!」
「あっかんべーだ!幽霊なんか怖くないもーん!」

こんなやり取りが一ヶ月もの間繰り広げられていたらしい。その情熱を何か他の建設的なことに向けられないものだろうか。人間という生物はどうしてこうも愚かなのだろう、長命なドラゴン族にはこの短い一生を過ごすだけの種族が持つ執着心と言うものがとても不思議でならないのであった。ターコイスドラゴンは頭を左右に振った。

「いい加減にしないか!これはヴィットーリオの形見であると同時に我が友ブルードラゴンの形見でもあるのだ」

ターコイスドラゴンが翼を羽ばたかせ突風を起こしたので幸は吹き飛ばされそうになり身を固くした。

「ごめんなさい」
「……けっ!」

幽霊と少女は瞬間、我に返ったように大人しくなった。ターコイスドラゴンは話を続けた。

「ときにアメデオよ、エミリオがお前とヴィットーリオの骨をお前の故郷のミノックに埋葬してやりたいと言っているそうだ」
「何だと?あのおせっかいやきめ」
「お前はともかくとして、ヴィットーリオの骨をいつまでもここに置いておくのは忍びない。ここは一つエミリオの厚意に甘えてはどうだ」
「そんなことを言って俺を体よく追い払おうとしているんじゃないか?」
「……どうしたらそんなにひねくれた解釈になるのよ(汗」
「骨を埋めたところで、どうせお前は消えたりしないのだろう?」
「ふん、好きにしろ」
「異論は無いようだな?では幸、エミリオに連絡しておくれ」
「はーい」

幸がブリテインのエミリオのところへ行く準備をしているとターコイスドラゴンが彼女の耳元でささやいた。
「良い機会だからアメデオの過去について調べてきておくれ。それともう一つお使いを頼まれてくれないか?」

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日時: 7月17日(日)22時開始
集合場所:ミノック東の民家前(六分儀座標 87o 49’N, 91o 3’E Trammel)
※二ジェルムEMホールより集合場所までゲートを設置予定です。
ニジェルムEMホールへはブリ第1銀行南側のゲートをご利用ください。

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【大和・桜・北斗・瑞穂・無限シャード】8月のイベント日程のお知らせ

平素はEMプログラムへのご理解とご協力ありがとうございます。
8月度のイベントスケジュールをお知らせします。

8月6日(土)
・22:00~ 瑞穂シャード / ミニイベント「航海訓練」

8月12日(金)
・22:00~ 北斗シャード / イベント(未定)

8月13日(土)
・22:00~ 大和シャード / 八月の鯨

8月14日(日)
・22:00~ 桜シャード / ミニイベント(未定)

8月19日(金)
・22:00~ 瑞穂シャード/ イベント(未定)

8月20日(土)
・22:00~ 瑞穂シャード/ 評議会

8月21日(日)
・22:00~ 桜シャード / Reunion~part 3

8月25日(木)
・22:00~ 大和シャード / オラクルチェーン「機密文書を追え!」
・22:15~ 無限シャード / オラクルチェーン「機密文書を追え!」

8月27日(土)
・22:00~ 北斗シャード / イベント(未定)

8月28日(日)
・22:00~ 大和シャード / 評議会
・22:00~ 桜シャード / 評議会
・22:00~ 北斗シャード / 評議会

【イベント】Reunion ~ part 1

「お前さんに見て欲しいのはこの地図じゃ」

ブリテイン芸術ギルドの画家エミリオは老人アイソーポスが持ち込んだ青い地図を見て驚いた。

「この青は……間違いない、ラピスラズリだ。ご老人、一体どこでこの地図を手に入れたんですか?」
「それは企業秘密じゃ」

一筋縄ではいかなさそうな老人の返事に多少面を食らいつつ、エミリオは続けた。

「ですが私の知っている限りでは、ラピスラズリの鉱山はもう無くなっているはずですよ」
「鉱夫どもやトレジャーハンターどもにも聞いたが同じ返事だったな」
「ええ、今から2年前のことです」

エミリオは遠い目をすると、2年前に起きた彼の知り合いの鉱夫アメデオのことをアイソーポスに語って聞かせた。エミリオとアメデオは若い頃、ともにブリテイン芸術ギルドの画家だった。だが傑作を描いたエミリオと違い、これと言った代表作も描けずに筆を折ったアメデオは実家の家業を継ぎ鉱夫となっていた。
ある日アメデオは、彼の祖父ヴィットーリオの形見の小箱からラピスラズリの鉱山の地図を発見した。アメデオは冒険者とともにその鉱山へ赴き、ラピスラズリの守護竜であるブルードラゴンと対峙した。ブルードラゴンは懇意にしていたヴィットーリオの件にふれ、孫であるアメデオにある決断を迫った。それはラピスラズリの石1つと祖父の亡骸のどちらを持ち帰るか?というものだった。高価なラピスラズリに目がくらんだ愚かなアメデオは石を独り占めしようとし、結果ブルードラゴンの怒りを買ってしまった。アメデオは炎に焼かれ、冒険者と戦ったブルードラゴン自身も傷つき姿を消してしまった。そしてそれはブルードラゴンと密接な関係にあったラピスラズリの鉱山の崩壊へと繋がったのだった。

「ふーむ。でもお前さんはその場にいたわけじゃないんだな?」
「ええ、僕はその時冒険に行った人たちに話を聞いただけなんですが……アメデオは残念でした。決して本当の悪人ではなかったはずなのに」
「人生には幾たびか重要な決断がやってくるときがある。その結果は彼が自分で選び取ったものだ」
「そうですね……」

エミリオは押し黙った。

「ふむ、じゃがそれだけ沢山の目撃者がいるのであればこの地図はもう用済みかもしれんな」
「そうですね、もし要らなければ譲ってくださいませんか?」
「亡くなった旧友の形見にか?……別に良いが金額次第じゃな?」
「えええ」
「売れるものは何でも売る、これはトレジャーハンターのモットーでな」
「きっちりしてるなぁ……ではこれくらいで?」
「うむ、毎度あり」

その晩からエミリオは同じ夢を繰り返し見るようになった。彼の夢の中でアメデオが悲しげにエミリオを見つめている。彼は何かをその腕に抱えているように見える。それは石のような物に見えた。アメデオはエミリオに向かって何かを必死に訴えているのだが、その言葉は聞くことができない。彼はいつもそのシーンで目が覚めるのだった。

「アメデオ……僕を呼んでいるのかい……?」

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日時: 6月19日(日)22時開始
集合場所:ブリテイン芸術ギルド前(六分儀座標:4o 2’S, 8o 30’E Trammel)
※二ジェルムEMホールより集合場所までゲートを設置予定です。
ニジェルムEMホールへはブリ第1銀行南側のゲートをご利用ください。

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