「この1ヵ月間、変わりはないようだな?」
ターコイスドラゴンは幸とアメデオの幽霊を見つめつつ安堵とも諦めとも取れるような深いため息をついた。
「その石を寄こせ!」
「駄目だって言ってるでしょ!しつこいなぁ」
一月ほど前、ブルードラゴンの魂の欠片であるラピスラズリが発見されてから、それを護るべく世話係となった幸と彼女が自身の巣に訪れるたびにしつこく話しかけてくるこの奇妙な幽霊とのやり取りにはターコイスドラゴンもいい加減うんざりしていたところだった。
「まったくおちおち寝ていられやしない」
「だいたい幽霊の癖に、いまさらこの石をどうしようって言うのよ?」
「それは俺のじじいが持っていた物なんだから孫の俺に権利がある!当然だろう!」
「残念でした!これはヴィットーリオさんがターコイスドラゴンに預けた物ですよーだ!」
「なにぃ!生意気な小娘め!」
「あっかんべーだ!幽霊なんか怖くないもーん!」
こんなやり取りが一ヶ月もの間繰り広げられていたらしい。その情熱を何か他の建設的なことに向けられないものだろうか。人間という生物はどうしてこうも愚かなのだろう、長命なドラゴン族にはこの短い一生を過ごすだけの種族が持つ執着心と言うものがとても不思議でならないのであった。ターコイスドラゴンは頭を左右に振った。
「いい加減にしないか!これはヴィットーリオの形見であると同時に我が友ブルードラゴンの形見でもあるのだ」
ターコイスドラゴンが翼を羽ばたかせ突風を起こしたので幸は吹き飛ばされそうになり身を固くした。
「ごめんなさい」
「……けっ!」
幽霊と少女は瞬間、我に返ったように大人しくなった。ターコイスドラゴンは話を続けた。
「ときにアメデオよ、エミリオがお前とヴィットーリオの骨をお前の故郷のミノックに埋葬してやりたいと言っているそうだ」
「何だと?あのおせっかいやきめ」
「お前はともかくとして、ヴィットーリオの骨をいつまでもここに置いておくのは忍びない。ここは一つエミリオの厚意に甘えてはどうだ」
「そんなことを言って俺を体よく追い払おうとしているんじゃないか?」
「……どうしたらそんなにひねくれた解釈になるのよ(汗」
「骨を埋めたところで、どうせお前は消えたりしないのだろう?」
「ふん、好きにしろ」
「異論は無いようだな?では幸、エミリオに連絡しておくれ」
「はーい」
幸がブリテインのエミリオのところへ行く準備をしているとターコイスドラゴンが彼女の耳元でささやいた。
「良い機会だからアメデオの過去について調べてきておくれ。それともう一つお使いを頼まれてくれないか?」
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日時: 7月17日(日)22時開始
集合場所:ミノック東の民家前(六分儀座標 87o 49’N, 91o 3’E Trammel)
※二ジェルムEMホールより集合場所までゲートを設置予定です。
ニジェルムEMホールへはブリ第1銀行南側のゲートをご利用ください。
注意事項:
◆ イベントチャットチャンネルにお入りください。
チャンネル名は JapanEMevent(#なし)です。
◆ 当日は戦闘準備のうえ、お越しください。
◆ なるべく貴重品は持ち込まないよう、お願いいたします。
◆ 以下に該当の場合、あるいはEMが問題ありと判断した場合はコールのうえ、
イベント中止の措置を取らせていただく場合があります。
- イベント進行の妨害、かく乱行為。
- EM、あるいはほかのプレーヤーに対する侮辱的発言、またはそれに準ずる行為。
◆ 皆さんのイベントです。マナーを守って楽しく参加しましょう!