ライブイベント “The Awakening(覚醒)第四章”

「女王陛下、ヴァーローレグからの使者にございます。」

ザーは頷くと、銀製の盆に乗せられた巻物を受け取った。
長いかぎ爪を器用に使って蝋の封印を解いて巻物を開き、中味を一瞥するやザーは深いため息をついた。

「まったく聞く耳を持たぬ者どもよ。」

ヴァーローレグのアンレルタールからの知らせは、ザーへの敬意が慇懃に書き連ねられてはいるものの、評議会が満場一致でザーの申し出を取り下げたという実にそっけないものであった。そんなザーの様子を遠巻きに見ていた側近の一人がかすかな羽音をたてながら、うやうやしくザーの足元に進み出た。

「女王陛下。聞くところによりますとひと月ほど前、我々以外の種族の者でヴァーローレグの住人と直接話をした者が居たそうでございます。」

ザーは不愉快そうに眉をひそめ、明らかにいら立ちを含んだ声で答えた。

「ヴァーローレグの砂漠にヒューマンやエルフがアンティーク発掘のために大挙して押し寄せていることは聞いています。住民と話をしたとて何の不思議もないでしょう。」

やり込められたかに見えた側近は、唇の端に一瞬ばつの悪そうな微笑を浮かべたが、ザーが玉座に腰を下ろして再びこちらを見据えるのを待って、もう一度口を開いた。

「いいえ陛下。他ならぬヴァーローレグより持ち去られた爆薬の処理を行った、ブリタニアのロイヤル・ガードの一行にございます。ヴァーローレグのガーゴイルたちは彼らに恩義があると見て間違いないでしょう。」

ザーは玉座に肘をつきながら、長いかぎ爪をこめかみに当て、何をか考えているふうであったが、おもむろに立ちあがると張りのある声でこう言った。

「その者を連れて来なさい。」

側近のガーゴイルは深く一礼し、きびすを返して去って行った。

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このイベントの参照リンク:
UO Herald (米公式ウェブサイト)
The Awakening – Act IV

BNN (UO日本公式ウェブサイト)
覚醒 – 第四章

開始予定日時:
瑞穂シャード 5月20日(日) 20時~
桜シャード 5月20日(日) 21時~
※ 瑞穂シャードの進行具合により、桜シャードの開始時間が遅れる場合があります。あらかじめご了承ください。

集合場所:
トラメルブリテイン戦士ギルド2階(六分儀座標: 10o 59’S, 1o 41’E)

※当日瑞穂シャードはルナ銀行、ヘイブン銀行より、
桜シャードは二ジェルムEMホールより集合場所までゲートを設置予定です。
ニジェルムEMホールへはブリ第1銀行南側のゲートをご利用ください。

注意事項:
◆ イベントチャットチャンネルにお入りください。
瑞穂シャードはGeneral  
桜シャードはJapanEMevent (#なし)になります。
◆ 当日は戦闘準備のうえ、お越しください。
◆ なるべく貴重品は持ち込まないよう、お願いいたします。
◆ 以下に該当の場合、あるいはEMが問題ありと判断した場合はコールのうえ、
  イベント中止の措置を取らせていただく場合があります。
  - イベント進行の妨害、かく乱行為。
  - EM、あるいはほかのプレーヤーに対する侮辱的発言、またはそれに準ずる行為。
◆ 皆さんのイベントです。マナーを守って楽しく参加しましょう!

【プレイヤータウン紹介】 庭梅小路

プレイヤータウン認定制度により、認定されたタウンの紹介です。

【タウン名称】 庭梅小路
【バナー座標】 マラス 86o 24’N, 24o 19’W
【認 定 日】 04/24/2012
【広報サイト】 庭梅小路 オフィシャルブログ http://niwaumekouji.blog.shinobi.jp/

※タウンの詳細は上記urlをご覧下さい。

子どもの日イベント ~老人と鯉~

「なんと言うことじゃ! 鯉が……。」

老人は絶望した表情でつぶやいた後、誰へともなく話しはじめた。

「トクノ諸島ではこの時期子どもの成長を祝い、3匹の大きな鯉を町に飾る祭りがあるんじゃ。その鯉はいつもは水のなかで生活しておるのじゃが、祭りの時だけは我が家に代々伝わる3日がかりの秘術をかけて空へ放つ。」

老人はここまで一気に話すと誇らしげに胸を張って言った。

「この姿を一目見ようと、この時期には各地から沢山の人々が訪れるんじゃよ……!」

そして、鯉を代々世話しているのがわしじゃ、名を九代目鯉九座衛門(りくざえもん)と申すと名乗った。老人は話を続けた。

「鯉はそれはそれは高価な鯉なんじゃよ。普段は人々の目につかない場所で大切に育てておるのじゃが……。今年もいつものように鯉の稚魚に1日目の秘術をかけ、1匹ずつ金箔を貼った桐の箱におさめてその日は休んだのじゃが、翌朝起きてみたらすべての箱が忽然と姿を消していたというわけじゃ。」

1日目の秘術しかかかっていない鯉は、空中で長くは生きられないだろう。けれど例え1匹でも生き残っているのならば、わずかな望みをかけて探し出さねばご先祖様に申し訳が立たない。

それきり老人は口をつぐみ、東屋へと戻って行った。

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日時:5月5日(土)9:00pm 開始(桜)/9:30pm 開始(瑞穂)
    ※瑞穂の開始時間は桜の状況によって若干遅れる可能性があります。

集合場所:禅都銀行(六分儀座標: 32o 11′N, 41o 24′W)

◆ イベントチャンネル JapnEMevent(シャープなし)(桜)/ General(瑞穂)にお入りください。
※EMが不在になる時間帯があるため、ご質問にお答えできない場合があります。プレーヤー同士の情報交換にご活用ください。
◆ 戦闘準備は特に必要ありませんが、なるべく貴重品は持ち込まないよう、お願いいたします。
◆ 以下に該当の場合、あるいはEMが問題ありと判断した場合はコールのうえ、
  イベント中止の措置を取らせていただく場合があります。
  - イベント進行の妨害、かく乱行為。
  - EM、あるいはほかのプレーヤーに対する侮辱的発言、またはそれに準ずる行為。
◆ ロールプレイ中はロールプレイキャラクターの周りを開けておいてくださいますよう、
  お願いいたします。
◆ 皆さんのイベントです。マナーを守って楽しく参加しましょう!
  プレーヤーの皆さまのご協力をお願いいたします。

【イベント】 坊や 

ブリタニアのとある小さな洞窟に2匹のゴブリンの兄弟が住んでいた。2匹は幼いころに父と母を亡くし、兄ゴブリンが親の代わりをして弟ゴブリンの世話をしていた。ある日のこと、2匹が食べ物を探しに洞窟から出て森を歩いていると、遠くのほうで悲鳴が聞こえた。2匹が声のするほうに行って見ると、採掘をしていた人間が突如現れた真っ黒な鉱石エレメンタルに襲われていた。人間は最初のうち抵抗を試みていたが、やがて敵わぬとみると持ち物をその場に投げ捨てほうほうの体で逃げ出した。
「お兄ちゃん」
「ああ」
2匹はエレメンタルが人間を追いかけていなくなるのを見計らってその場に近づき、人間のかばんをまんまと手に入れた。
「何か食い物入ってる?」
「ちょっと待てって。あわてんな」
兄ゴブリンがかばんをあさると鉱石のかけら、いくらかのゴールド、そして紙包みが出てきた。兄ゴブリンは鉱石のかけらをその場に投げ捨て、ゴールドをポケットに突っ込むと紙包みの匂いを嗅いだ。
「食い物の匂いがする!甘くて香ばしい匂いだ」
「お兄ちゃんはやく開けてよ。僕にもくれよ」
「うるさい、どけ」
兄ゴブリンは弟ゴブリンの手をはらうと乱暴に紙包みを開けた。中には人間の作ったお菓子ジンジャーブレッドクッキーが包まれていた。
「お兄ちゃんずるいよ。独り占めする気だろ!」
「うるさい。食え、ほら」
兄ゴブリンは無造作にお菓子を握ってよこしたのでお菓子が割れた。
「なんでこんなかけらをよこすんだ!割れてないのが欲しい!」
弟ゴブリンは兄ゴブリンの手に噛み付いた。
「痛いっ。何するんだ。黙って食え!」
2匹は人間のお菓子をむさぼるように食べた。甘いものを食べたのは久しぶりだった。兄ゴブリンは残ったお菓子を自分のかばんに入れた。弟ゴブリンはそれに腹を立て、もっと食わせろと兄にせがんだ。兄ゴブリンはそれが鬱陶しくなり、思わず弟ゴブリンの頭をゲンコツで叩いた。
「やっぱり独り占めする気なんだ。兄ちゃんの馬鹿!」
そう言うと弟ゴブリンは泣きながら森の中へ駆けていった。兄ゴブリンはどうせすぐ戻ってくるだろうと気にとめなかった。

弟ゴブリンはオークの木の枝に腰掛けて泣きじゃくった。弟ゴブリンは悲しいことがあるといつもこの木の枝に腰掛けるのだった。
「兄ちゃんの馬鹿…」
「どうしたの?涙をお拭き」
声に驚いて振り向くといつのまにか横に人間の女が座っていた。子どもゴブリンは慌てて枝から飛び降りようとするが、肩をぎゅっと抱かれそれはできなかった。人間の女はやさしく子どもゴブリンの涙を拭いてやるとひょいと抱き上げ自分の膝の上に座らせまた優しく抱きしめるのだった。子どもゴブリンは泣き疲れるといつのまにか女の腕の中で寝てしまった。
子どもゴブリンが目を覚ますとベッドの上だった。きょとんとして辺りを見回すと、オークの木の上で抱きしめてきた人間の女が夕飯の支度をしていた。
「あら、目を覚ましたの?もうすぐですからね。さ、お顔を洗ってらっしゃい」

漆黒の闇が森を支配するころ廃墟の中にレンジャーが一人、仲間の身を案じていた。
「遅い…もしや何か彼の身に起きたのだろうか?」
レンジャーが瞑想をはじめると、ふわりふわりと彼の周りに霊魂が集まってきた。
「さまよう魂よ、大きな鳥を追ってこの地に来た我が友の行方を示せ。この辺りにいるはずだ」
「…。」霊魂が何かを言いかけたような気がしたその時、強風が起こり霊魂たちは霧散してしまった。
風に混じって飛んできたのだろうか、大きな黒い鳥の羽がレンジャーの頬をかすめて地面に落ちた。
「鳥め!どこにいる?!」
「立ち去れ…」闇の中から低く響く声がしたが、声の主の姿はどこにも見当たらなかった。
「もっと人を集めなければ…」レンジャーは仲間宛てに書き置きを残すとリコールの呪文を唱えて去っていった。

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【日  時】 4月29日(日)21時~
【集合場所】 トラメル桜EMホール(六分儀座標: 37o 32′N, 172o 32′E)
※桜EMホールへはブリ1銀前に直通ゲートをご利用ください。

※このイベントでは一部のキャストを演じてくださるエキストラ(ボランティア)を若干名募集しています!
4/28と4/29にログイン可能な方で、興味のある方はこちら までご連絡ください。
締め切りは4/27日24時です。
詳細はメールにてお問い合わせください

【備  考】
◆ イベントストーリー応募作品#1です。イベント後日、作品全文を掲載予定です。
◆ チャットチャンネルJapanEMevent(#の無い方)にお入りください。
◆ 戦闘があります。なるべく貴重品は持ち込まないよう、お願いいたします。
◆ 移動呪文の使えるキャラクターでお越しください。
◆ 以下に該当の場合、あるいはEMが問題ありと判断した場合はコールのうえ、
  イベント中止の措置を取らせていただく場合があります。
  - イベント進行の妨害、かく乱行為。
  - EM、あるいはほかのプレーヤーに対する侮辱的発言、またはそれに準ずる行為。
◆ 皆さんのイベントです。マナーを守って楽しく参加しましょう!
  プレーヤーの皆さまのご協力をお願いいたします。

担当シャードのご案内

担当シャードのご案内

皆さまこんにちは。
この度、私たち日本人EM一同は、ライブイベントおよび結婚式の対応に関しまして、自身の担当シャード以外を、暫定的に下記の通り担当させていただくことになりました。
担当の内訳は下記の通りとなります。どうぞ、よろしくお願いいたします。
EM Asiantam — Yamato/Izumo
EM Nekomata — Sakura/Mizuho
EM Misaki— Asuka/Wakoku
EM RicciaEM Riccia — Hokuto/Mugen

イベントに関するご意見、結婚式のご依頼などにつきましては、メールで各シャードの担当EMまでお気軽にお送りください。

なお、EMは上記以外の各種フィードバック(バグフィックス依頼、ゲーム内仕様に関するご質問、運営に関するご意見等)につきましては、原則としてお答えしておりません。こちらにつきましては従来通りMesannaに送付をご希望の場合のみ、翻訳の上対応させていただきます。
お返事を保証するものではございませんので、あらかじめご了承ください。

現在EMプログラムでは日本シャードで活躍するEMを求めています。こちらについてのご質問もお気軽にお寄せください。

◆ EM(イベントモデレーター)とは
EMは指定された上限時間の中で、決められた頻度でイベントを行う有償のボランティアスタッフです。
米国バイオウェア・ミシックのスタッフと打ち合わせをする際にほんの少しの英語が必要になりますが、マニュアルはすべて日本語化されており、テストも日本人EMが行います。
契約手続きやイベント申請書類の書き方も現役EMが丁寧に教えますので安心していらしてください。
詳しくはこちらをご覧ください。
皆さまのご応募を心よりお待ちしております。

今後ともEMとEMプログラムを暖かく見守ってくださいますよう、よろしくお願いいたします。

日本人EM一同