【イベント】ある考古学者

「だーかーらー! そこのところちょこっと頼めないかなぁ?幼馴染のよしみってことで!」

ロイヤルガード隊長サー・ニコラスは目の前にいるこのクセのある幼馴染みのHarrison(ハリソン)をどうしたものかと考えていた。
今朝、執務室に入ってくると来客用のソファーでごろりと眠りこけている男の姿があった。一体何を生業としているのか、鞄1つの薄汚れた格好のこの男を見張りのガードは良くこの部屋に通したものである。
実はニコラスはこの男が苦手であった。昔から自分の目的を達成する為ならば手段をえらばない、極悪人ではないが押しが強くて口がうまい、自分とは正反対のタイプのこの男となぜか付き合いをやめることができない自分を不思議に思うこともある。今回は考古学者という肩書きで現われたが、その前は情報屋、またその前はジゴロ…そのまた前は…とこの男の型にはまらない生き方を面白いと思っているとでも言うのか?ニコラスは自問自答するが、いつも答えは出ないのであった。まあそれはおいといて。
最近の首都ブリテインへの襲撃者の増加の知らせを受けロイヤルガード隊も多忙を極めているというのに、ハリソンは個人的な警護の依頼を申し込んできたのだ。

「ハリソン、君の言い分はわかった。しかし私にも都合というものがある。君の仕事仲間だというカリー女史の捜索の件だが正直に言うと対応は難しいのだ。だいたい君の言う女史の失踪場所が問題だ。イルシェナーの中央部だって?あそこは現在大規模な事故があって…」

「事故があったから心配なんじゃないの!善良な市民が行方不明だっていうのに冷たいねぇ」
「いやしかし…」

こんな感じの押し問答が小一時間続いていたのだが、なかなか結論が出ない。
なにがハリソンをそんなにカリー女史に執着させているのかははっきりとはわからないが、どうせ金にまつわるモノであろうことはニコラスにも楽に推測できた。この男は昔からがめついのである。

「お話はわかりましたわ!」

ニコラスがハリソンの頼みを断りきれずにいると、部屋に居た部下のニコル・ヴァレンタインが口を挟んだ。

「ニコル君!いったい何を言う気かね?」
「サー、私の意見を聞いていただけますか? ブリテインの街に置かれている謎めいた樽についてガーゴイルシティへ調査へ行くことを進言いたします。ついでにイルシェナー中央部の様子も調べて参りたいと思います。」
「あの樽の調査か、なるほど。…しかし、先ほども言ったようにどんな危険があるのかわからないのだぞ!」
「承知しておりますわ。ですからこの際協力者を募って行くのが良いかと思います。」
「Sa-Yuか?」
「いえ、Sa-Yuは戦闘タイプではないので…以前我々に強力してくれた冒険者に声をかけてみようと思います。きっと力になってくれますわ!」

「そうそう、美人のねーちゃんは話がわかるねぇ!」
ソファーの男はとたんに上機嫌になって、鞄からワインを取り出すと瓶から直接飲みはじめた。
「んじゃーそれで決まりだな! このねーちゃん借りてくわ!あと人集めも頼むぜ!」
ニコルはハリソンの方へ向き直り、にっこりと微笑みながら言った。

「ハリソンさん、ご協力させて頂きますわ。そのためには貴方のもっている情報をすべて私達に教えていただけます?」

ハリソンの喉が*ごきゅり*と音を立てた。
「…良いぜ、俺の護衛と引き換えにな!」

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【日  時】 3月31日(土)21時~
【集合場所】 トラメル桜EMホール(六分儀座標: 37o 32′N, 172o 32′E)
※桜EMホールへはブリ1銀前に直通ゲートをご利用ください。

【備  考】
◆ チャットチャンネルJapanEMevent(#の無い方)にお入りください。
◆ 戦闘があります。なるべく貴重品は持ち込まないよう、お願いいたします。
◆ 移動呪文の使えるキャラクターでお越しください。移動できない場合は頑張って元気に走りましょう。
◆ 以下に該当の場合、あるいはEMが問題ありと判断した場合はコールのうえ、
  イベント中止の措置を取らせていただく場合があります。
  - イベント進行の妨害、かく乱行為。
  - EM、あるいはほかのプレーヤーに対する侮辱的発言、またはそれに準ずる行為。
◆ 皆さんのイベントです。マナーを守って楽しく参加しましょう!
  プレーヤーの皆さまのご協力をお願いいたします。