こんにちは。
すべてのブリタニア民に季節のご挨拶をしたいと思います! ホリデーシーズンの到来を祝うために、国中の職人たちは刃物を研ぎ、ハンマーを準備しています! 今月は匠のフェスティバルが開催されますが、それを記念してべスパーのThe Busy BeesとThe Colored Canvasの職人たちが、ブリタニアの皆さんにホリデーギフトをご提供いたします。 ホリデーのろうけつ染めとキャンドルは、コレクション性の高い種類が揃っています。 ぜひ手に入れてくださいね!
また、この季節のフィクションをお楽しみください。
闇の中の光
EMマラキ著
べスパーにも冬が訪れ、雪の降る月日が始まっていた。エリディールは物思いにふけっていると、橋の欄干に座っている若い女性にぶつかった。彼女は水面に降る雪を眺めながら、鼻歌を歌っていた。
彼が謝ると、彼女は笑って飛び降りた。「心配しないで。あなたは私を水の中に突き落とすことはできなかったわ。コリンヌよ」
「エリディールだ。何度もすまない」エリディールは去ろうとした。
コリンヌは腕を大きく伸ばして彼の行く手を阻んだ。「ええと、エリディール、あなたはこの時期にしては地味すぎるわね。クリスマス気分はどこにあるのかしら?」
「今はいろいろと問題があるんだ」
「それはそうかもしれないわ。どんな時代にも悩みはあるものだけど、あなたが本当に悩んでいるのは何のことなのかしら?」
エリディールはため息をつきながら話し始めた。彼は長い間閉じ込められていたことや、失った懐かしい人達のことを話した。ダークモンクの儀式やリルビニアンの狂気など、ウィスプが彼に見せてくれたことを話した。将来への不安まで話して聞かせた。話せば話すほど、続けるのが楽になっていった。
彼が話し終えた時、エリディールは自分の足が凍っていることと一時間近く話し続けていたことに気が付いた。「すまなかった。君に負担をかけるつもりはなかったんだ。寒かっただろう」
「私は寒くはならないわ。ニつほどアドバイスしてもいいかしら?」
「もちろん」
「あなたは一人ではないわ。あなたの家族や友人は去ってしまったかもしれないけれど、あなたは他に手助けする人達を見つけたわ。お返しに彼らに助けてもらいましょう」
「それは理にかなってる。で、もう一つのアドバイスとは?」
「The Busy Beesでキャンドルを買ってきて。寒い冬の夜にバニラの香りを嗅ぐと、いつも元気になれるの」コリンヌはにこっと笑った。
エリディールは笑った、心配していたことが少し解消された気がした。
「さて、エリディール、私はもう行かなくちゃ。The Colored Canvasに肖像画を描いてもらいに行くの。後で会えるかもしれないわね」
*****
その後、エリディールはコリンヌがまだ画家のモデルとして座っているかどうかを確かめるためにThe Colored Canvasに立ち寄った。休暇中に飾る版画を検討していたエリディールは、有名な画家アルバータ・ジャッコが代わりに冬の花のアレンジメントを描いているのを見た。彼が不思議に思って近づくと、完成したコリンヌの肖像画が壁に飾られているのに気づいた、そして店員に「どうしてこんなに早く仕上げられたのですか」と尋ねた。
店員は困惑した表情をした。「それは新しい作品ではありません。コリンヌは数年前に亡くなりました。かわいい娘だったが、生まれつき心臓が弱かったんです」
*****
エリディールはコテージに近づき、ノックした。年老いた婦人が応答すると、彼は自己紹介をした。「亡くなった娘さんに会ったことがある者です、プレゼントを届けに来たんです」
彼女は包みを開けた。「バニラキャンドル!コリンヌのお気に入りだわ。ありがとう。夕食をご一緒にいかが?」
「ありがとうございます、そうさせていただきます」エリディールは彼女に続いて中に入った。彼女がドアを閉めるとき、エリディールは誰かが道に沿って雪の天使達を作ったことに気がついた。