【イベント】化け猫騒動

「ほう、これは素晴らしい」

禅都の道具屋の店主は、金色の羽毛を手に取ると一枚ずつ丁寧に拾い集めはじめた。

「さすが、アイソーポスさんのご紹介なだけはありますねぇ。このゴールデンターキーの羽ならば
そのままでも、加工しても大した物が作れそうですよ。どうです?そちらの言い値で引き取らせてくれませんか?」

思わぬ店主の申し出にびっくりして目をぱちくりさせている幸を尻目に、アイソーポスはささっと商談をまとめてしまった。
そしてずっしりと重いゴールドの入ったバックを幸に手渡すと、白いヒゲの老人は軽く微笑みながら頷いた。

「どうじゃ?幸」
「鞄の中に落ちてた羽が売れるなんて思ってもみなかったよ!すごいねぇ」
「売れる物は何でも売る、それが金儲けの基本じゃ、ふふふ」
「いつもそうやって日銭を稼いでるの?それにしても禅都の道具屋まで顔馴染みだなんておじいちゃんは顔が広いねぇ」

「日銭を稼ぐというよりはただの暇つぶしなのじゃが……」と言い掛けて、老人は言葉を飲み込んだ。
トクノの島の生まれだというこの少女とは、ふとしたきっかけで知り合ったのだが、
たまにこうして付き合ってやるのも思いのほか悪くはないなと思い始めていたからだ。

「毎度ありがとうございます!実はアイソーポスさんはうちのお得意さんでね、
最近はあまりいらっしゃらなかったんだけれど、まさかさっちゃんの知り合いだとはね。驚いたなぁ」
「知り合いじゃないよ、友達だよ? 私、じじいの相手は得意だから!」
「!?」

じじいと言われても腹が立つような歳でもないが子供と言うのは正直なものだ。
そんな幸の遠慮のない物言いすらも、今では老人にとっては楽しみの1つとなっていた。

商談の後の砕けた雰囲気の中で、店主は2人にお茶をすすめながら続けた。

「ははは、友達かい?私はてっきりお弟子さんか何かかと思いましたよ?ついに「あの」アイソーポスさんにってねぇ……」
「…ゲホゲホッ!ウォッホン!」

昔話は都合が悪いのか、わざとらしい咳払いで店主の言葉を遮った老人は話を逸らそうと別の話題を店主に振った。

「ところで、最近妙な噂を耳にしたんじゃが……」
「おやニューヘイヴンにまで噂が届いているんで?誠島の砂漠の空き屋のことですかい?」
「う、うむその空き屋に……?」
「出るんだそうです」
「出るって何が?」
「化け猫です」
「ほほう……」

内心では適当に振った話に思わぬ回答が付いて来たのでビックリしたのだが老人はそんなことは表情に微塵も表さずに話を続ける。

「で、そいつはなにか悪さをするのかな?」
「いえ、聞いた話では、春の陽気のせいなのかそいつはずっと寝むりこけているらしいんですがね?なんでもイビキや歯軋りがすごいとか」
「イビキや歯軋り?」
「それが不思議な音でねぇ……音につられて変なモンスターが集まってくるとかで、放っておくとどうなることやら」
「起こせば良いんじゃないの?うちのおじいちゃんも良く寝とぼけてるけどバケツの水をかければ1発だよ?」
「それがちょっとやそっとじゃ起きないんだそうですよ。今までも何度か人をやったんですがね」

店主はお手上げという感じに両手をあげてポーズを取ると、2人に聞こえるようにこう付け加えた。

「誰かそいつを何とかしてくれないでしょうかねぇ……?」

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日時: 3月27日(金)22時開始
集合場所:ゼント銀行
※ニジェルムEMホールへはブリ第1銀行南側のゲートをご利用ください。

注意事項:
◆ イベントチャットチャンネルにお入りください。
  チャンネル名は JapanEMevent(#なし)です。
◆ 当日は戦闘準備のうえ、お越しください。
◆ なるべく貴重品は持ち込まないよう、お願いいたします。
◆ 以下に該当の場合、あるいはEMが問題ありと判断した場合はコールのうえ、
 イベント中止の措置を取らせていただく場合があります。
– イベント進行の妨害、かく乱行為。
– EM、あるいはほかのプレーヤーに対する侮辱的発言、またはそれに準ずる行為。
◆ 皆さんのイベントです。マナーを守って楽しく参加しましょう!