【イベント】幸の夏休み

「ふう、やれやれ……」

勇島に住む長老が預かって面倒を見ている少女、幸の雛祭りを祝うために桜民の協力を仰いでから早数ヶ月が過ぎた。
トクノは夏真っ盛り、暑さに負けじとはしゃいでいた幸の友達も家族で夏休みを過ごすために一人二人と遠くへ行ってしまい幸は一人さびしい毎日を送っていた。
トラメルに出稼ぎに行っている幸の両親はこの夏も仕事で忙しく、幸に会いに来る事が出来ないと手紙を寄こしたきりだ。生活のためとはいえ親元を離れて暮らさなければならない幸を不憫に思い、できるかぎり可愛がってやろうと長老は思っていた。

今日も家の軒先でふたりでお茶を飲んでいると幸がぽつりと切り出した。
「夏休みなんてつまんないな。みずほちゃんもあすかちゃんも家族で旅行に行っちゃったし」
「ほう旅行か」
「うん、「がりおんせんでごうかなふなたび」とか言ってた。温泉へ行くのかな?」
「ぶはっ!」
長老は飲みかけのお茶を思わず噴出してしまった。
「幸よ、ガリオン船は温泉ではなく大きな船のことじゃよ。まあワシらには縁の無いものじゃが……」
「ごうかってなに?」
「豪華とは贅沢のことじゃよ」
「ああ!おじいちゃんの敵!」
「げほっげほっぐえほっ!」
子供にそんな指摘をされるとはいささか情けないような気がしたが、長老は気を取り直して幸に聞いた。
「ふむ、豪華な船旅は無理じゃが近所ならば…。ちなみに幸はどんな遊びが好きかな?」
「幸、お友達と遊ぶのが好きだよ。でもみんないないから…おじいちゃんは子供のころどんな遊びをしていたの?」
幸に質問を返されて長老は考えて込んだ。遥か昔、自分が子供のころどうやって夏を過ごしていたのかと。
「……そうじゃな。わしは生まれも育ちもトクノじゃからな。田舎の子の遊びじゃよ。虫を獲ったり、植物を育てたり、川や海で泳いだりじゃな。最近の子供はあまりそういうことはせんのかもしれんが。」
「えっ虫?」
「そうじゃよ、捕まえて飼うんじゃ。友達同士で捕まえた虫の大きさを競ったり戦わせて勝負したり…ああ懐かしいのう」
「幸、虫を捕まえたこと無いよ。おじいちゃんすごいね」
「ははは。幸は女の子じゃからな。虫よりもお花を育てる方が良いかの?」
「うーん。幸、どっちが良いかなんて決められないよ。だってどっちもやったこと無いんだもん」
「ならばどうじゃ。やってみるかの?」
「うんっ!」
幸は笑顔で即答した。
「よしっおじいちゃんに任せなさい!」
久々に童心に返ってみるのも悪くあるまいと思いつつ、長老はさっそく準備に取り掛かった。

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開始予定日時:8月11日(土)21時

集合場所:勇島の民家(六分儀座標:86o 19’N, 28o 28’W Tokuno)
※二ジェルムEMホールより集合場所までゲートを設置予定です。
ニジェルムEMホールへはブリ第1銀行南側のゲートをご利用ください。

注意事項:
◆ イベントチャットチャンネルにお入りください。
  桜シャードは JapanEMevent(#なし)
◆ 当日は戦闘準備のうえ、お越しください。
◆ なるべく貴重品は持ち込まないよう、お願いいたします。
◆ 以下に該当の場合、あるいはEMが問題ありと判断した場合はコールのうえ、
 イベント中止の措置を取らせていただく場合があります。
– イベント進行の妨害、かく乱行為。
– EM、あるいはほかのプレーヤーに対する侮辱的発言、またはそれに準ずる行為。
◆ 皆さんのイベントです。マナーを守って楽しく参加しましょう!